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アトリエ通信〜アラスカ野生動物画家きむらけい〜

アラスカ野生動物画家きむらけいの日々徒然

彼女のアオリイカ参戦、そして透ける…

9月中旬、義弟と二人で
毎年恒例のアオリイカ釣りに出漁した。

初旬に2度下見に出かけた義弟から
「出だしから絶不調で1日で1〜2杯しか釣れません」と
メールをもらっていた。

「エギ」と呼ばれるルアーでのイカ釣りは
近年、人気が出て新規参入者が増加し
フィッシングプレッシャーが高くなっている事に加え
天候不順による海水温の影響もあるかも知れないとのこと。

釣果は期待できないと覚悟の釣り。

義弟は最近、船舶免許が不要の
船外機付4人乗りの立派なゴムボートを入手。
低馬力のため波が少しでも高くなると出漁出来ないのが難点。
推進力が少ないので沖合に流される危険があるのだ。

当日は波が穏やかで
義弟の自慢のゴムボートはスルスルと海面を走り
岸からアプローチ出来ないポイントを次々攻略。
おかげで例年以上の釣果に恵まれた。

そして2週間後。
パートナーが義弟に誘われアオリイカ釣りに初挑戦。
ボート釣りなら彼女が苦手とする「フナムシ」の驚異はない。

彼女は17年前に2度程ルアーを扱っただけで
トラウトからサーモンまでこなす
フライフィッシング専門のアングラー。
新鮮であま〜いイカ刺しと日本酒の取り合わせに惹き込まれた結果
久しぶりにルアーロッドを握る決心をしたらしい。

9月下旬、義弟と共に3人で海へ。
予報では波の高さが前回同様1m。
終日穏やかな海を期待したのだが
現地では3m以上の高波がざっぱーん!ざざーん!と押し寄せる。
予報は大ハズレ。
ネットの地方予報はアバウト過ぎて全く役に立たない。

「どこが前回と同じ高さの波やねん!!!!!」

それでも一応ゴムボートを組み立てて膨らまし
ビーチで浮かべて乗り込もうとしたが
高波をかぶりゴムボートの中に大量の海水が浸入!
危険! キケン! 棄権!
止むなくゴムボートを片付け岸からのアプローチに変更。

高波の場合は普段なら立てる場所も当然危険になる。
漁港は波も穏やかで安全だが釣り人も多いしイカもスレている。
3人とも人混みが苦手なので安全な岩場を探し、海岸線を徘徊。

ざざざざっと逃げて行くフナムシを見る度、
義弟はパートナーに
「姉さん、あれはまっくろくろすけですよ」と言う。
「そ、それにしてはまっくろじゃないし
うす茶色いしカラダにこげ茶色の筋が入っていて…」
「そんなにしっかり見ちゃダメですって」

やがてようやく見つけた岩場のポイントへ。
急斜面を降下して立ったものの
高い波が恐ろしい音を響かせ、足元の岩に砕け散る状態。
武道に精通する義弟でさえ顔が強ばっている。
それでも身の危険を感じながら高波で盛り上がる海面へ
とりあえず「エギ」(アオリイカ専用ルアー)をキャスティングする。

第一投目、ロッドが急に重くなった。
この大波なので海藻などの浮遊物がエギに付着したと思い込み
少しイライラしながら強引にリールを巻くと
大波に洗われて一気に足元に運ばれたエギには
大きなアオリイカが抱きついている。

「やった!釣れるぞ。ここは!」

それを見たパートナーと義弟もキャスティングに力が入る。
そして私にさらに当たりが。
先程より少し小型のサイズのイカが20m先の水面で墨を吐いた。
秋も深くなるに連れてアオリイカのサイズも大きくなるし気分は最高。

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ところがアオリイカ名人の義弟に当たりが来ない。
ボート釣りだけのつもりでいた彼は
底の薄い柔らかいデッキシューズを履いている。
これが岩場歩きに不向きで参っているようだ。
私の取り込んだアオリイカを見ながらヒットの状況を聞いていた義弟が
いきなり「オぉ〜っ!!!!!」と叫んで背後を見る。

なんとパートナーがあっけなくアオリイカを釣り上げたのだ。

ルアー釣りのキャスティングをすっかり忘れていて
キャスティングの飛距離が10m位しか出ていない彼女は
苦戦するだろうと予測していたのでビックリ。

彼女曰く目前で盛り上がった大波の中を
まるでサーファーの様に横切るアオリイカの影が見えたらしい。
それで少々波が危険な岩場のポイントでも釣りに集中出来たそうだ。
やはり根っからの釣り師なのだろう。

拍手喝采やんや!やんや!

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ところがその直後、悲劇が。
私に大波が直撃!!!
全身ずぶ濡れで耳の中にまで海水が浸入する有様。
陸にいながらおぼれそうになったのだ。
ベージュ色の薄い化学繊維のカーゴパンツが肌に巻き付き
勝負パンツのトランクスが透け透けのエローイ状態に。

それを見て震え上がった義弟から撤収の号令。
ところがパートナーはもう少しこのポイントで粘りたい様子。
だけどこれ以上はさすがに命がヤバいかも知れない。

帰宅後、自ら釣り上げたアオリイカの刺身と日本酒に
至福の表情で舌鼓を打つパートナー。
「これからボトムフィッシュやシーバスにも参入しよう」と
海釣りへの意欲を見せる。
フナムシは平気になったのか?

翌日には彼女の大好きな色、
ブルーのロッドをネット検索し絶賛購入検討中。

秋の海釣りはまだまだ続きそうだ。
海の恵みに感謝。


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