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アトリエ通信〜アラスカ野生動物画家きむらけい〜

アラスカ野生動物画家きむらけいの日々徒然

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友人からの贈り物 その4



友人からの贈り物 その3の続き

2階の寝室で長い沈黙の時間が流れました。
リビングにいるワンちゃんの警戒警報は一度きりでしたが
彼女の緊張感は2階にいても感じる事が出来ました。

しばらくして少し落ち着きを取り戻した私は
パートナーを寝室に残し1階のリビングへ様子を見に行きました。
階段をゆっくりと足音を立てずに下り
通路からリビング奥のドアと両サイドの窓枠を観察。
ワンちゃんは玄関側のリビングから台所まで移動、警戒態勢は解除しています。
慎重にリビングに近づき中から窓を通して外を観察。

動物の気配はありません。

玄関のドアノブを回し重い扉を開け外に顔を出しました。
クマの気配やニオイは無くムースの姿もありません。
リビングの明りを付けて外に出て玄関周りと駐車場をくまなく点検。
目新しい動物の足跡は一つも見当たりませんでした。

もしかしたらオオカミが通過しただけだったのかも知れません。
外の冷たい空気を吸い込んで前方に目をやると
少し高台にあるR氏の家にはまだ明りが灯っていました。

ドアを閉め2階へ上がりパートナーに異常なしの報告。
パートナーも安心しシャワー室へ。
その際リビング中央のしっかりと閉じられた玄関ドアをパートナーに見せ、
念のためシャワー室の内カギをかけるように指示しました。
2階へ戻って明日の釣りの準備を終えると
ベッドの上でいつしか眠りこんでいましたが
血相を変えたパートナーに揺り起こされました。

パートナー「あなた私がシャワー室にいる間に1階に来た?」
私「いや。」
パートナー「リビングの玄関ドアが全開なんだけど」
私「うそっ!!!!ワンちゃんは?」
パートナー「それが私がシャワー室から出たら足元に来て、
ものすごく困った顔で見上げてくる。怯えているんじゃなくて、困惑しているの」
私「えぇーっ!!!」

慌てて一階に下りるとワンちゃんが足元にやって来て
私に何かを伝えようとしています。
パートナーが言った通り眉間にしわを寄せて明らかに困った顔をしているのです。

真っ暗なリビングの中央の玄関ドアは180度全開で
室内から真っ暗な森が見えていました。
周囲の森からの冷たい空気がリビンク一杯に満ちていました。
ワンちゃんが丸いドアノブを回して重たい扉を引くなどは不可能だし、
たとえできたとしても躾が完璧にされているのでそれはあり得ません。
これは間違いなく人間が外から円形のドアノブを回して
押し開けないとこんな状態にはなり得ないのです。

外に出て動物がいるか確認しましたが状況は先程と全く同じ。
駐車場に車は無く外出中の人達も帰宅していません。
念のために侵入者がいないか家中を確認しましたが
もう1匹のワンちゃんは相変わらず幸せそうに快眠中で何も異常は無いのです。

玄関ドアを閉め、パートナーとワンちゃん3人そろって
困惑した顔のままリビングに立ちすくみました。


次回へ続く。
友人からの贈り物 その1
友人からの贈り物 その2
友人からの贈り物 その3


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