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アトリエ通信〜アラスカ野生動物画家きむらけい〜

アラスカ野生動物画家きむらけいの日々徒然

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絵を描くことが大好きなキミへ

bssWSきむら08047

絵画の仕事に携わるようになって
展覧会のご来場者の方によく聞かれるのが
「やはり子供の時から絵がお上手(好き)だったのですか?」

幼稚園から小学校低学年の頃は
絵画を描くことが楽しいと思うと同時に
上手に描けるという優越感がありました。
同年代のクラスメイトより
優れていると実感出来る部分を持てるのは幸せな事です。

だけど、その能力は果たして「学校」という
限定されたシステムの中で成績面で評価されるか否か…。

「絵画」は美術の授業時間に含まれるひとつのジャンルに過ぎません。
私は粘土細工や工作など立体、3次元のものが大の苦手。
絵画のみがうまく描けても結果的には美術の成績は平凡なものでした。
国語・算数・理科・社会などには興味が無くこちらの成績は最悪。

幸運なことに小学校3年生の時に運命的な美術教師との出会いがありました。

H先生は美術教師の他に絵画作家と陶芸家の肩書きを持つスーパースター。
私の恩人です。
残念なことに3年前に鬼籍に入られました。

小学校3年生から6年生までお世話になったのですが
教科書のカリキュラムに沿って行われる美術の授業時間に
私だけには絵画だけを描くように特別扱いしたのです。
学校組織の中では問題行為だと思います。
その事を指摘するクラスメイトもいました。

高校受験時は相変わらず主要5科目(英・数・国・社・理)の成績が最悪。
入試科目に200点満点の絵画部門が含まれる
デザイン学科の高校を父が発見し、その高校になんとか合格しました。

その後グラフィックデザイナーとして社会に出て
10年後にアラスカの野生動物絵画の作家となりました。

動物作家になると生物学や環境学など科学的な知識が必要なので
好んでそのジャンルの科学書を買いあさり熟読し頭に入れました。
アラスカの野生動物が専門なので最低限の英語も習得しました。
フィールド調査で科学的なデータを採取する必要があり
フィールドでの安全性の確保のために
常に冷静沈着に行動出来るよう心理学についても勉強しました。
蓄えた経験値を踏まえた講演も行いますし
生物学専門の大学教授や学芸員の方々との交流もしています。
勉強嫌いの私ですが、必要に迫られると人間は勉強するものなのですね。

絵画作家となった初期の2001年の個展の際
H先生が会場にお越し下さいました。
居合わせた母が大感激。
勉強が全く出来ない息子の恩人ですので
何度も頭を下げてH先生に感謝の意を伝えていました。

H先生は会場で
「絵の好きな子供をいかにして守るか」というお話を聞かせてくださいました。

『絵を好きになる子は描きたい物に出会って絵が好きになるので
描きたくない物(モチーフ)を描くよう強要すると
絵を描く事が嫌いになります。
残念ながらそれは美術の授業時間に起こるのです。
授業にはカリキュラムがあり美術の授業で
自由に(自分の好きな)作品制作だけをする事が出来ないので
家の中で自由に絵を描く時間が必要となるのです。』

『その際に配慮するのは親御さんの姿勢です。
例えば電車や飛行機が大好きな子がそのモチーフばかりを描いていると
もっと他の物を描くように親御さんが促す場合が多い。
親御さんがお子様の美術大学への進学を考えると
そんなアドバイスをするようですが
その段階で貴重な芸術家の芽が摘まれてしまいます。
結果的に我が国では芸術家が育ちにくい環境となっています。』

私は絵画教室で出会ったお子様や親御さんに
H先生からお聞きしたことを踏まえ
芸術家が育つようにと自身の考えをお伝えしています。

学校の勉強は真面目にしましょうね。
本は興味のある物を沢山読んだ方がいいよ。
美術の授業でも大好きな絵以外の
工作や粘土細工も一生懸命やってみよう。
陶芸家や工業デザイナーの才能が見つかるかも。
絵は描きたいものだけを納得いくまで描きなさいね。
例えば君が電車を描くのが好きなら
今から10年間電車を描き続けてみたらいいよ。
もしかしたら日本有数の電車専門の作家になれるかも。

近い将来に天才画家に出会いたいです。
待ってるからね。

絵を描くことが大好きなキミへ。
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